2021年度助成事業 実施報告

2021年度も皆様の寄付金を、岐阜県各地で活用させいただきました。
全23件、総額3,235,053円の助成ができました。
各助成事業の成果を、助成団体から提出された実施報告書から抜粋しました。
※”事業の成果”をクリックすると詳しい報告内容と団体Webサイト等のリンクが表示されます。

印刷用はこちらからPDFファイルでダウンロードできます→ぎふハチドリ基金2021年度報告.pdf

【A-1】事業助成

全9件 助成総額1,941,505円

ニコニコ体操クラブ(本巣市)

【助成事業名】障がい者、ひきこもりの若者の心と体の健康作りと居場所作り事業
【助成事業名】300,000円(総事業費526,212円)
【事業の内容】

  • 健康体操教室を27回開催した。延べ参加人数431人
  • 出前講座(貸出用具を使った3B体操とレクリエーションと健康の講話)を遠隔地(根尾)のふれあいサロンなどを対象に開催した。
  • 夏祭り、クリスマス会等のイベントを開催した。
  • 体操教室、イベント等を通して、有償ボランティアの育成をした。

事業の成果
  • 障がい者(知的障がい者)自身は、体操教室をとても楽しみにしていて、笑顔があふれ、笑い声の絶えない教室になった。また、保護者が定期的に集まる場所になり、入所施設などの情報交換等、居場所作りと情報交換の機会になっている。
  • ひきこもりの若者(男性)の社会復帰に繋がるよう働きかけを続けていたところ、関連する団体で馬の世話(エサと掃除)をするボランティア活動をするようになり一歩前進した。
  • 会員の増加、障がい者施設との連携、出前の講座に大きな進展があった。 会員の口コミ、関連する団体や施設との交流をはかり広報活動の結果、反響もより多くなった。

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NPO法人 心をつなぐホースセラピーぐりん・はあと(本巣市)

【助成事業名】生きづらさを抱えた子どもたちの体験活動「ぴのきお」
【助成額】168,300円(総事業費 254,239円)

【事業の内容】
環境の変化に順応することが苦手で、学校や家庭で頻繁に情緒的に不安定になったり、適応困難になったりする発達障がいの子・発達特性をもった子・ハイセンシティブな子、社会性に課題をもつ子どもたちを対象に、9回体験活動を実施した(コロナ禍への活動自粛により5月、8月、1月は活動を中止した)。
4/25 はじまりの会(7人)、6/6 野原で遊ぼう(6人)、7/25 根尾川で遊ぼう(6人)、10/27 ツリークライミングを楽しむ(6人)、11/28 山に登ろう(4人)、12/11 ボウケンノモリを楽しむ(5人)、12/19 影絵会(6人)、3/27 電車でGO・計画会(5人)、3/30 電車でGO(5人)

事業の成果

コロナ禍の行動制限により当初の計画通りには活動ができなかったが、子どもたちは、意欲的に活動に参加することができた。特に子どもたちが自分たちで考えること、選択すること、判断して行動する事を大切にして活動を行ったことで、主体的な姿が見られた。電車を利用した旅を、計画に沿って、スタッフの力に頼ることなく、自分たちで行動することができた。自然体験や社会参加の機会は子どもたちを元気にするととともに、コロナ禍でのストレスの緩和にも繋がっているように思えた。
子どもたちの「やってみたい!」という気持ちを尊重したため、思い通りにいかないときや上手くいかないことに直面したときでも、簡単に諦めてしまったり、感情的にイライラしたりすることなく、前向きに活動に向かう姿勢が多く見られた。
危険度が増す体験的活動が多かったが、指導経験豊かなスタッフの献身的な支援により、大きなけがや事故もなく事業を遂行できたことは、大きな財産であると同時に、こうした事業のモデルを示すことができたと思っている。

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ふしみこども食堂(御嵩町)

【助成事業名】「食」を通して地域の居場所づくり活動
【助成額】212,000円(総事業費414,472円)
【事業の内容】
◆こども食堂(毎月第3金曜)回数:全11回開催
大人、こども70~80食を毎月提供。こども:30人(月平均)大人:45人(月平均)
コロナウイルス感染状況を確認しながら、開催するか中止するかの判断をしながら今年度もなるべく会食形式を少なくし、テイクアウト方式で夕食提供を実施した。
◆寄り添い活動(毎週金曜日、必要に応じて)回数:33回開催 人数:毎回2~5人
困りごと相談、食材提供(寄付していただいたもの、こども食堂で残った食材など)
主にひとり親家庭のこどもと保護者との関わりを持ち、学校での様子、家庭の様子を聞きながら困りごとや心配事について相談にのるなどなるべく孤立しないよう心掛け、寄り添ってきました。その中で私たちが出来る事の一つとして、食材提供と関係機関につなげる役割をした。
相談内容によっては、学校の先生、地域の民生委員、行政などとも協議し必要な対応が出来るよう情報共有が出来た。
子ども達が地域社会の中で心豊かに健やかに育まれる活動を通して子ども、その親(大人)の自立に繋がるサポート支援を地域住民が関わり様々な形で関わりながら活動が出来ました。

事業の成果

「食」を通して食べること、生きることの大切さを学ぶことを目的とした月1回のこども食堂の活動を通して地域住民との繋がりを大切にしながらこどもや地域住民が安心、安全に過ごすことの出来る居場所づくり活動を推進した。
「ゆずりは(活動拠点)」には誰でも来ていいよ。と言うお家(居場所)を月1回のこども食堂開催日以外も可能な限り開放することで、様々な人々が集まってくるきっかけ作りにもなり、その成果として小中学校の様子、その家庭の様子、行政との関わりなど色々な情報を得ることが出来た。
困りごとひとつ、家庭によって様々である為、様々な家庭との繋がりと寄り添いによる関係性作りを大切にした活動となった。

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NPO法人みんなで子育てドロップス(恵那市)

【助成事業名】たんぼと畑と台所を土台としたみんなで子育てフードパントリー
【助成額】300,000円(総事業費350,720円)
【事業の内容】
コロナウイルスの影響を受けた困窮家庭への食料支援事業を毎月1回行った。
食材を気軽に取りに来てもらうフードパントリー(生活に困っている人々に食料を無料で配布するための地域の拠点)事業を行った。対象は子育て中の、シングル家庭・生活困窮家庭・社会的孤立家庭。利用者の募集は、毎月1回お便りを作成し、対象家庭に届くように各所に配布した。また、ホームページ等から公式LINに登録を薦めた。提供する食材は、寄付を頂いたお米・野菜・食品、および購入した食品。また食品以外にも、マスク、洗剤等寄付をいただいたものを配布した。

事業の成果

届ける役を私たちが行う、という形が出来上がってきた。物品を寄付したいという方は案外あるということも分かってきた。子育てが地域の協力で行われるという設立趣旨に近づいた。
食品を近くの一人暮らしの大学生に学校を通じて渡したり、学童保育にも配布できた。
食品の出入りチェックや在庫管理(賞味期限など)、ラインのチェックやアップ・パントリー便りを作り、配布すること等ができた。

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地域たすけあいの会(美濃加茂市)

【助成事業名】こども・若者の自立を目指す畑づくり
【助成額】282,410円(総事業費319,713円)
【事業の内容】
対象者は、子ども、ニートなどの社会に馴染めない若者を中心としたが、そういった方々に社会とのつながりを広げてもらうため、誰でも参加可能とした。
実施日時は4月1日~3月31日の1年間の間に、主に平日17時~、土曜日16時~、日曜日15時~、合計176回行った。 参加者はのべ人数778人、実人数は54人であった。
農業指導員のアドバイスを受け、野菜を種や苗から栽培し、収穫まで行った。参加者には、土づくり、種や苗植え、日々の手入れ(追肥、間引き、水やり、支柱立て、害虫対策、暑さや寒さ対策)、収穫を行っていただいた。その際、クワ、備中、スコップ、ハサミなどの道具の使い方を指導し、実際に使って作業してもらった。

事業の成果
  • 多くの方々に参加していただき、喜んでもらえた
  • こどもや若者に実際に作業をやってもらえたので、少しでも今後の役に立てていればいいと考えている。
  • たくさんの野菜を収穫することができたため、多くの人に配布できた。
  • 「順調に育っていた野菜が、天候の変化により、次の週には弱ってしまった」など、参加者には「野菜は生きているんだ」ということが感じてもらえた。
NPO法人英集会(岐阜市)

【助成事業名】小学生の吃音教室
【助成額】150,000円(総事業費191,191円)
【事業の内容】
小学生の吃音教室は、2021年5月19日より実施。4月中に岐阜市北部の小学校にパンフレットを作成し配布した。
参加人数:8名 毎回2~6名で実施  実施回数:41回
今回の吃音教室は4つのパート(1.運動による発声練習、2.宿題などの学習指導、3.歌やゲームによる会話、4.一日の良かったことのまとめ)から構成した。
これらを実施しながら、吃音については触れず子どもの良かったことを褒めることにより、言葉を話すことへの自信、自己肯定感を高める活動を行った。

事業の成果

子どもは楽しく参加することができた。吃音教室の開始時と3か月後に効果について調査を行った結果、物事に積極的に参加すること、学校生活が意欲的になったことなどが明らかになった。

NPO法人えん(岐阜市)

【助成事業名】はるさん食堂
【助成額】240,000円(総事業費346,348円)
【事業の内容】
不登校の子ども達のフリースクールの中で、毎週木曜日のお昼を無料の子ども食堂として開放した。
実施回数:40回 参加人数:各回により変動はあるが、毎回15人程度

  • SNSで告知をしたり、来ていただいた方に次回予告のチラシを渡したりして広報活動を行った。
  • 買い出しをすべてスタッフが行ったり、料理を作る担当や広報の担当など分業したりした。
  • 食堂としての機能だけでなく、居場所としての機能もあり、単に、食事を食べて終わりというだけでなく、一緒に作ったり、食べた後にのんびりしてもらったりした。

事業の成果

準備をしているときに、子どもたちが自然と「何を作ってるの?」とか「僕もやってみたい!」などと言いながら寄ってきてくれたことも、目の前で作る良さを感じた。一緒に作ってくれる大人や見守ってくれる大人の存在はかなり大きい。一緒に作ることで会話が生まれ、仲良くなることができた。
子どもだけでなく、少しではあるが、大人も利用してくれたことはよかった。困っているのは子どもだけではない。保護者ともつながることができたことは非常に大きな成果と言える。

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COCOiRO(岐阜市)

【助成事業名】発達特性の「ステップアップ木育」
【助成額】231,488円(総事業費248.235円)
【事業の内容】
発達障がいのある子ども・若者を対象に、木工に関する講座とワークショップを5回開催。
8/9 第1回 「オリジナルペン立て」 参加者5人、9/25 第2回「大工さんの道具箱づくり」 参加者3人 11/27 第3回「木のキーホルダー」 参加者11人 3/26 第4回「イス作り」・第5回「棚づくり」 参加者4人。各回、小学生から成人まで幅広い参加があった。

事業の成果

各回、製作するものの実際の寸法を測って図面をパソコンで作るところから始め、自身で描いた図面が、実際のかたちに変わっていくという面白さを感じ、やりがいと興味を持てた。
スタッフも当事者で、コミュニケーションが苦手な方が、参加者に作り方を教えることで、最初はどう接していいのか困っていたが、回を重ねるごとに自分から積極的に声をかけていけるようになった。また、問題点・改善点を積極的に話しあうことで、スタッフ同士の意思疎通、前向きな気持ちを持てるようになった。

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NPO法人いちご(養老町)

【助成事業名】Let’s touch nature in Yoro!!
【助成額】57,307円(総事業費57,307円)
【事業の内容】
ようろう保育園とその周辺での「森の広場」と上多度公民館・養老町中央公民館などを会場として。3回の木育教室と1回サロンを開催した。コロナ禍のため、計画の半分程の内容になってしまった。
森の広場では、木片や竹で遊ぼうコーナー・木のおもちゃ(積み木)で遊ぼうコーナーを実施。木育教室では「木のおもちゃで遊ぼう」、「クリスマスリースを作ろう」、「木の動くおもちゃを作ろう」を実施。サロンにて木の実を使い、親子で作る楽しさを味わった。
参加人数・・・森の広場 子ども16人・大人13人、木育教室とサロン、各親子10組 合計40組

事業の成果

コロナ禍でも、何とかイベントができ、多くの親子が来て下さったこと。木育で、町内で新しい人材を発掘出来たこと。
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【A-2】ステップアップ助成

全3件 助成総額563,292円

alcma(あるくま)(多治見市)

【助成事業名】「たじみあるくMAP」普及事業
【助成額】200,000円(総事業費202,500円)
【事業の内容】
昨年度製作した食物アレルギー対応の飲食店紹介MAPの普及とWEB公開、また、ホームページ完成の内容を加筆してリニューアルしたマップを1,000部増刷した。東濃看護専門学校の生徒さんとのアレルギー講習会を3回開催した(10名参加)。アレルギーっことの交流会を夏休みに開催した。

事業の成果
  • 「たじみあるくMAP」のホームページが完成したことで、多治見に来なくてもWEBで閲覧でき、ダウンロードすれば誰でもマップを手にすることができるようになった。全国から多治見へたくさんのアレルギーっこに外食を楽しみに訪れてもらいたい。またホームページ内では、アレルギーっこに役立つ情報や岐阜県内でのアレルギーっこに優しい店舗を紹介するコーナーがあり、マップとしての役割だけでなく何度でも覗いてみたくなる楽しみを提案できた。
  • アレルギーの子ども達の生きた声を聞くことができた。
  • 現在美濃加茂市でマップ設置箇所を増設中であり、今後イベントを通じて他近隣都市へも活動を広めていく。

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こども食堂太陽(美濃加茂市)

【助成事業名】コロナ禍で地域が繋がるこども食堂
【助成額】200,000円(総事業費267,850円)
【事業の内容】
5月より、基本毎月第 4 土曜日もしくは日曜日にこども食堂を開催。定員を大人、子ども合わせて150人前後とし、公式LINEアカウントにて予約をしてもらうようにした。コロナ禍での開催のため食事はテイクアウトにし、感染状況が少し落ち着いている時は、子どもたちに楽しんでもらえるよう、輪投げやボーリング、射的などを手作りしてゲームコーナーを設けた。また、「ご自由にどうぞコーナー」を設け、企業様や地元農家様から提供していただいた品物、一般市民の方々から提供していただいたものをお持ち帰りいただいた。沢山の方々に支えていただき、11 回開催することができた 。

事業の成果

当初の計画通り、月に一回開催することが出来た。150 名程の予約がすぐに埋まることが多かったことから、こども食堂太陽の存在を少しずつ知ってもらえたようだ。予約の際に受取り時間を選択してもらい、混雑を避け、当日もソーシャルディスタンスを保ってもらい、マスクの着用や手指消毒、自宅での検温をお願いするなど、感染予防対策をしたうえで開催できた。子ども達が喜んでいる姿や保護者の方からの温かいメッセージで、微力ではあるが力になれているように感じた。
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NPO法人グラシアス(神戸町)

【助成事業名】ひきこもりの現状把握と福祉就労へ繋げる事業
【助成額】163,292円(総事業費163,292円)
【事業の内容】

  1. ①神戸町内のひきこもりの実態把握・・・民生委員会協議会総会への同席のほか、民生委員協議会長・主任児童委員(民生委員アンケート案の協議等)をはじめ5名から個別面談方式により、ひきこもりについて聞取り調査を実施した。
  2. ②ひきこもりの家族の状況把握・・・ひよこの会(神戸町内のひきこもり当事者・家族おしゃべり広場)への参画、NPO法人仕事工房ポポロ(ひきこもる家族をもつ人のための家族会)参加、講演会「ともに生きるとは…」の開催(3/15 参加者21人、録画配信39人閲覧)
  3. ③先進事例団体から学ぶ・・・他団体を視察し、今後の活動の繋がりを付けた。
  4. ④ひきこもり当事者との繋がり・・・当事者に絵はがきを送る取組みを試行したが断念した。
  5. ⑤当事者にあわせた居場所空間の工夫・・・昨秋の訓練作業室の改修(現倉庫)に併せて、当事者に合せた居場所(静養室)とするため、利用者等の声を聞きながら模様替えをした。

事業の成果
  • 民生生員の聞取り調査では、ひきこもり当事者・家族のへの対応に日々苦慮している状況を知ることができた。
  • ひきこもり当事者・家族の会に参加し、生の声を知ることが出来た。当事者・家族への寄り添った対応(聞いて貰ってよかったと思ってもらえる関係性)の必要性を肌で感じることが出来た。
  • ひきこもり当事者・家族への直接支援はかなり難しい(長い年月と配慮)ことを実感として知ることが出来た。まずは、神戸町との連携による当法人での居場所の充実を図っていきたい。
  • 静養室は、当初、ゆっくり休める場所が必要と考えていたが、ひきこもり状態から当所に来ている状況であり、家での場所とは意識が異っていた。また、現在の利用者は、外に出ていこうという気持ちがあり、勉強をはじめた方もあった。一方で寝転んで休みたいという複雑な心境を反映した静養室とすることができた。

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【B】利用者負担軽減助成

全5件 助成総額367,902円

あしたの支援室(大垣市)

【助成事業名】ひきこもり当事者の女子の会「ラルジュ」(交通費補助)
【助成額】67,357円
【事業の内容】
月1回開催している不登校・ひきこもり当事者・経験者の女子の居場所「ラルジュ」の利用者の交通費を補助。

事業の成果
  • 遠方から参加したい方にとっては、「交通費を出してほしい」と家の人に言いにくいこともあり、大きな負担となる。交通費が出ることは、家から一歩出ることを後押しすることになっている。送迎をする親にとっても、安心して参加できる条件の一つになっている。また、公共交通機関を使うことに慣れ、一人でも行動できるようになるきっかけとなっている。
  • 安心できる場所でこれまでの辛かった思いを共感したり、悩みを相談したり、一緒に楽しんで過ごしたりすることで、より人とのかかわりを持つことができるようになってきている。来ていない方を心配する声も聞かれるようになってきた。
  • 新型コロナウイルス感染防止や緊急事態宣言により、年間10回の開催だったが、3月には、ここを立ち上げた方が訪れ、居場所が「訪れたい場」となっていて、この場の存在意義を感じる。

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NPO法人ふる里めいほう(郡上市)

【助成事業名】明宝放課後児童クラブ運営事業(ひとり親家庭の利用料軽減)
【助成額】107,300円
【事業の内容】
放課後児童クラブの利用者のうち、経済的に不安があるひとり親家庭の利用料を軽減した。

事業の成果

今年度はコロナに加え、天候不順や積雪で休校が増えたため、仕事を休まざるを得ない日が増加し、経済的負担や心理的不安が重くなりがちな年でしたが、当事業のおかげで母子ともに安心して過ごせるお手伝いができた。また、継続的に当事業の支援を受けて放課後児童クラブに通っている男の子が高学年になり、今では低学年の子供たちの面倒を見て指導員を助けてくれている。

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一般社団法人ぎふ学習支援ネットワーク(岐阜市)

【助成事業名】各学習支援室へ通う生活困窮世帯への交通費支援事業
【助成額】81,090円
【事業の内容】
「学習支援室」に通う児童・生徒は、ほとんどが、何の公的支援もない東日本大震災の自主避難者や、生活保護世帯、就学援助世帯、ひとり親世帯などの経済的に困窮している世帯である。「学習支援室」へ通うための交通費を、家庭の困窮度に合わせて補助した。児童・生徒が、バスや電車などの公共交通機関で通う場合は全額補助。保護者の送迎の場合は、市外からなど遠方者を優先的に家庭の困窮度に合わせて、ガソリン代を半額補助した。

事業の成果

無料の学習支援室は各地にあるが、そこへ行く交通費の自費負担があることは、子どもが参加するにあたって大きな阻害要因となっていた。岐阜市の小中学生の生活保護世帯は、市の委託事業での交通費の保証がある。しかしそれ以外の困窮世帯の多くが、「無料の学習支援室に通わせたいが、交通費を出すのは負担」と考えていた。バス代は、中高校生は市内往復で440円以上かかり、姉妹で参加は2倍の出費、中には3姉弟で1回の往復に1300円もかかっている。一昨年度から交通費を補助することで、子どもも保護者もお金の心配がなくなり、安心して通えるようになった。その結果、精神的にも安定して、学習意欲や学力の向上が見られた。交通費支給で正のスパイラルができていた。「困難な環境の中でも自分の夢に向かって頑張って勉強し、貧困の連鎖から抜ける」という学習支援事業の願いの実現である。ただ、今年度は、新型コロナウルスの感染拡大による緊急事態宣言等が出され、学習支援室を開催することが困難な時期があったため、実際の利用は例年に比べて減少した。

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NPO法人飛騨高山わらべうたの会(高山市)

【助成事業名】保育・託児支援サービス「びぃ・ぼぉサポート」(ひとり親家庭、経済的に不安のある家庭の利用料軽減)
【助成額】35,355円
【事業の内容】
ひとり親家庭、経済的不安がある家庭の子育て支援サービスの利用料を軽減した。

事業の成果

昨年4月より当法人が自主事業として始めたびぃ・ぼぉサポートは、日本一広い高山市において、コロナ禍により更に深刻化している子育て当事者の孤立・孤独の解消、育児の負担を軽減する事業として、本当に多くの子育て家庭に喜んで頂いた。そうした中、経済的な理由でサポートの利用が難しい家庭に対して、本事業の活用により利用しやすい金額でサポートできたのは、とてもありがたい事だった。
シングルになった母親が仕事を探さないといけなくなったり、産後間もない母親(生活困窮家庭)が体調不良になったり、もしこの事業がなければ途方にくれてしまうような家庭に対して、適切なサポートを実施する事ができた。「誰一人取り残さない地域ぐるみの子育て支援環境を作る」を目標に子育て支援活動をしている私達の活動は、この地域の子育て家庭に周知される事となり、「子育ての事で困った時にはわらべうたの会」「相談がある時はわらべうたの会」と、託児の依頼件数や相談件数が飛躍的に増加した。このようなきめ細やかなサポートを実施できた事と本事業の実績から、行政からの信頼も得られる事となり、令和4年度からのファミリーサポート事業導入につながった。

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NPO法人 学習館みずほ(瑞穂市)

【助成事業名】放課後子ども教室(ひとり親家庭の利用料軽減)
【助成額】76,800円
【事業の内容】
放課後子ども教室のひとり親家庭の利用料を軽減した。

事業の成果

放課後の児童の安全な場所が確保されることにより保護者は安心して働くことができ、保護者の精神的負担を軽くすることができた。通所児童は放課後保育の生活を通して、日常生活に必要となる基本的な生活習慣を身に着けることができ、学習活動では自主的に宿題や自習が行えるようになった。通所児童は遊びを通して学年の枠を超えた交流ができ、社会性を身に着けることが出来た。本事業を健全に行ったことにより、社会が求めている事業に参加貢献することができ、NPO法人「学習館みずほ」をより広く認知してもらうことができた。

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【C】東海ろうきん未来応援基金「物品購入助成」

全3件 助成総額212,254円

一般社団法人 ぎふ学習支援ネットワーク(岐阜市)

【助成事業名】生活困窮世帯など学習に困難を伴う子どもたちへの学習支援事業
【助成額】91,242円(物品:中学校教科書一式)
【事業の内容】
中学校の教科書が5年ぶりに改定され、新しい教科書は、スタッフの教師も内容を全く把握していない。学習支援室に通う子どもたちは、小1~高3生までおり、全員が全教科の教科書を持ってくるわけではない。むしろ、勉強が嫌いな子ども達は、教科書すら持ってこない場合が多い。支援室に揃っていることで、学習のサポートができやすくなる。そのためにも、全支援室に教科書を揃えた。

事業の成果

子ども達が貧困から抜けるには、学力の保障や家庭全体への支援が有効と考える。
そのためにも、教科書の内容をきちんと教えることは大変重要であり、学習支援室で教科書を揃えることは、教材の準備としては最も重要なことである。子ども達は、学習支援室に来てそれぞれに勉強をしているが、基本的な内容を理解していないことが多く、教科書に戻って教え直すことが必要となっている。特に、今年度は新型コロナウイルスの感染拡大によって、学校の休校や分散登校やオンライン授業などもあり、勉強がますますわからなくなっている子が多くいる。学校がきちんと再開してからの授業のスピードは大変速くなっており、勉強について行けない子どもたちが増えている。家庭学習がきちんとできていない子どもたちにとっては、学習の理解面で致命的な打撃を受けている。この遅れを放置すると取り返しがつかなくなる。そうしたことを補うのが、私達学習支援ネットワークの役割である。

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こどもにじいろ食堂(多治見市)

【助成事業名】子ども食堂
【助成額】31,324円(物品:収納棚)
【事業の内容】

  • こども食堂(コロナ対策のためお弁当の配布):毎月2回第2・第4日曜日12:00~14:00に開催
  • フードパントリー:こども食堂開催日及び前日に開催
    企業からの寄付食材、フードドライブから届いた寄付食材、地域の方からの米、野菜等配布
  • 学習支援:小学校、塾の先生による勉強支援 パステル画教室を開催

事業の成果

半年くらい経過したころより、食品の配布が始まり「お弁当の購入はできないが、お米だけ欲しい」と、支援が必要な方も足を運ばれるようになった。ファミマのフードドライブ等個人の方の支援も毎回たくさんあり、高校生、大学生、地域のボランティアさんも増えている。支援したい人と支援が必要な人の橋渡しができている。

NPO法人仕事工房ポポロ(岐阜市)

【助成事業名】ポポロオンライン居場所
【助成額】89,788円(物品:プロジェクター、無線LANユニット、ソフトキャリングケース)
【事業の内容】
新型コロナの感染拡大は、これまでの日常を一変させるものだった。もともと外出することの少なかった当事者だが、さすがに外出自粛の生活は、家族が昼間に在宅になったり、気軽に出かけていたリアルな居場所に出かけにくくなったりして、孤立感を深めることになった。ポポロのオンライン居場所は「会いたい」「話したい」という当事者の声から2020年5月からZOOMを使って始まった。メンバーは30人を超え、毎回の居場所にも10人から16人ほどが参加した。感染が下火になった頃、リアルに集まる参加者も少しずつ多くなり、ノートパソコンの画面を多数で共有するには無理が生じて来た。購入したプロジェクターで画面を拡大投影して、リアル参加のメンバーも遠方からの参加者と一体を持てる環境を整えることができた。

事業の成果

コロナ禍にあってオンラインの様々な活用が各方面で行われるようになった。その中で、とりわけ社会参加のしにくいひきこもり当事者にとって、オンラインはもう一つの社会参加の方法として有効なことがわかった。あるひきこもる女性は「オンラインの良さは、対面でなくても人とつながれる点だ。オンラインと言う居場所の楽しみができた。楽しみができると人は笑顔になれる」と感想を寄せてくれた。
ひきこもる人との出会いはなかなかむつかしい。オンラインによる居場所の開設は、その人たちとの出会いとつながりの場を大きく広げることになった。全国各地の行政機関でも来年度にかけて、この「オンライン居場所」によるひきこもり支援を施策の一つに挙げているところがいくつか出てきた。岐阜県においても来年度の実施計画が策定されている。ポポロでの実践がその先駆的役割を果たせたのではないかと思う。まだまだ改善の余地はあるものの、今後、広い岐阜県内の居場所同士の交流や親の会、家族会での交流や学習会にも活用できないか、手探りの試行錯誤を続けながら、その可能性を探っていきたいと思っている。

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【D】たんぽぽ薬局「キッズまんぷく」基金「こども食堂応援助成」

1年目(2年継続) 全3件 助成総額150,000円

岐阜キッズな(絆)支援室(岐阜市)

【助成事業名】てらこや無償塾 子ども食堂・子ども宅食事業
【助成額】50,000円(使い途:食材(お米))
【事業の内容】
一昨年の新型コロナウイルスの感染拡大により、社会の経済格差が一層拡大し、元々生活基盤の弱かった一人親家庭や外国籍保護者世帯等、生活困窮世帯の生活の困窮が一層顕著になった。子ども食堂では、毎回50食作って子どもや各家庭に配っている。子ども宅食事業では、毎月、45世帯に食糧配布をしている。今回は助成金で1世帯に5kgの米を渡すことができ、各家庭が安心してお正月を迎えることができた。

事業の成果

食糧支援は、単なる食事面の支援だけでなく、困窮世帯を孤立させないためにも、重要な役割を果たす。訪問して食料を渡すことにより、子どもの状況把握や孤立の防止・虐待の早期発見などにも繋がり、「いつも気にかけてくれている」「困ったら助けてくれる」というメッセージを食品提供という形で表し、大変効果がある。

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NPO法人スマイルBasket(岐阜市)

【助成事業名】「満腹になって さあっ!勉強」事業
【助成額】50,000円(使い途:食材、消耗備品、消耗品)
【事業の内容】
当法人が実施中の「よりそい型学習支援」では、生徒や子どもは、毎週火曜日と木曜日の夕方(PM6時)に円徳寺(岐阜市)にやってくる。晩御飯を食べておらず、おなかをすかせてくる子どもがほとんどである。そんな状態では集中して勉強もできない、「家に帰れば温かいご飯が待っている」子ばかりではないことから、途中に「小夜食」を食べてもらうこととしている。そのための、調理器具等と食材を購入した。

事業の成果
  • 子どもたちは、信頼してくれると悩み事や心配事も話してくれるようになるが、その信頼を得るために、「小夜食」の提供はとても有効である。「休憩です。ごはんがあります!」の声に列ができ、休憩後からまた、1時間以上勉強を進めるが、子どもたちがサポーターと楽しそうに勉強している。小夜食前と後では雰囲気が一気に和んだ感じがした。
  • 今まで他団体に借りていた「ホットプレート」を購入でき、小夜食を安全に、暖かく提供できるようになった。
  • できるだけ子どもの「やる気」を引き出せる「小夜食」の提供に心がけようと改めて思った。
よりそいハウスこもれび(岐阜市)

【助成事業名】新型コロナ禍での困窮家庭への子ども食事支援
【助成額】50,000円(使い途:配布用弁当委託費)
【事業の内容】
新型コロナ禍において学習支援の場で一緒に行ってきた子ども食堂の実施が困難とななった(サポーターの密回避と食事提供時の感染機会の回避などが理由)。そのため、学習支援時のお弁当の提供や、学習支援が休止になった時は、配布をした(16回)。

事業の成果

まずは支援事業の原資があること。活用幅があり支援者を限定せず、こちらでの判断で援助ができること、特にこの新型コロナ禍において経済的ひっ迫がみられる家庭の子どもに直接援助が継続できたこと。
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